牧師から一言

 「豊栄」という町の名前が、私は大好きです。「豊かに栄える」そんな人生を送りたいと心から願います。私だけではなく、すべての人がそんな人生を求めています。しかしすべての人がこう思っているでしょう。人生は思いどおりにはいかないと。
 私は14歳のときに、骨肉腫という病で左足を失いました。障がい者という、もうひとつの名が自分に与えられたとき、それまで持っていた人生の希望が失われていくような気がしました。しかしそれは、決して消えることのない、本当の希望を私が持つためだったのです。人生の希望を見失った私に、イエス・キリストは聖書を通して語りかけてきました。

 またイエスは道の途中で、生まれつきの盲人を見られた。弟子たちは彼についてイエスに質問して言った。「先生。彼が盲目に生まれついたのは、だれが罪を犯したからですか。この人ですか。その両親ですか。」イエスは答えられた。「この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現れるためです。」(『ヨハネの福音書』9章1-3節)

 ここに私がいました。生まれつき目の見えない人  それは、神の愛を受け取っていながらそれに気づかない人です。それは私であり、そしてあなたです。しかし神は、あなたを優しく見つめてくださっています。たとえあなたがどれだけ人生に希望を失っていたとしても、あなたがいま、そこにいることそこから「神のわざ」が始まります。
 どうか人生に迷ったとき、この教会に来てみてください。悲しみの中でも決して絶望しない人生、文字通り「豊かに栄える」人生が、あなたを待っているのですから。


牧師 近 伸之(ちか・のぶゆき)
 1971(昭和46)年、新潟県中条町(現胎内市)に生まれる。中学2年生の時に、骨肉腫で左足を切断。高校3年生の時に、イエス・キリストを救い主と信じ、受洗。敬和学園大学人文学部を卒業後、新潟市役所に勤務。主に高齢者福祉に4年間携わった後、牧師になるために退職。東京基督神学校を卒業後、2002年より豊栄キリスト教会主任牧師として現在に至る。
 現在、学校法人敬和学園理事・評議員、および大学同窓会会長を務めている。